


畜糞や生ゴミなどの有機物が急速に堆肥化する理由はここにもある。
ゼム酵素の高い分解力は酵素自体が行うものの他に、このような環境を形成する事で見られる菌群の生理活性化、そしてそれに伴う爆発的な増殖力の獲得である。
有機物の堆肥化は菌群による分解の促進に伴うものであるが、通常菌の働きは分解対象物を見つけ出して自らが体内に保有する酵素を分泌して行われる。
分泌される酵素によって対象物を吸収しやすいエネルギー源に変えて摂取吸収する訳である。
言うなれば食材を料理してから食べると言う概念に当てはまる。
ゼム酵素の混合によって、この「菌が料理してから食べる」と言う活動は省略されるようになる。
つまり菌群がそれらの行動を起こす前に、併用混合されたゼム酵素が脱作用を用いて対象物の分子結合を切断し摂取しやすい形態に変えているからである。
つまりゼム酵素が菌にとってのお抱えの料理人であると言う発想である。
菌群がこのようにして摂取したエネルギーは、生命活動を継続するために用いられるが、その生命活動の最たるものが増殖である。
ゼム酵素によってエネルギー源に変えられた有機物は、菌群を容易に本来の増殖へと導いてくれる。
それがゼム酵素の環境下で容易に菌群の大増殖が行われ、食い尽くされる有機物量が一気に増大して急速な堆肥化が見られる所以である。
ちなみに優良堆肥製造に対して様々な生菌剤が用いられてきたが、それらがなかなか効果を発揮しないのは、菌の世界には明確な法則が存在するためである。
ホーム&アウェイが明確に成り立つのである。
EM菌やアガリエ菌などの有名ブランドが存在するが、沖縄で発見された菌群が北海道では活性しようがないのは明白である。
そればかりか、畜産を行う環境下にはそこ独自の微生物層がある。
そのため今まで巧く行っていた牧場が、何かの理由で500m移動せざるを得なくなった場合、移動後には以前のような良好な菌群環境を整える事がなかなか出来ないケースが多いのである。
確かにホーム&アウェイは適地の気候条件が第一のファクターであるが、我々には想像もし得ないようなカオス的条件もまた、菌群活性には必要なようである。
酵素は生物ではなく菌群活性の触媒物質である。
タンパク質中心の酵素ならばこそ、使用された場所でそこのチャンピオンとして君臨する菌群をより活性化する働きに寄与する。
ゆえに北海道から沖縄まで、どこで酵素を用いても同じ結果を導く事となる。
菌群の限界を凌駕するものが酵素である。

|